キューバで3ヶ月暮らしたぼくはどんな生活をしていたのか全記録をまとめました

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キューバで暮らしていたことがあると言うと大抵驚かれる。

「え、なにしてたの?」「どうだった?」「危なくないの?」

そしてぼくが説明し始めると、はじめのほうは「へー、そうなんだ意外!」と言っていた人たちもいつの間にか興味を失っていく。そう、これがいつものパターン。

でも、時たまぼくの話に興味津々で耳を傾けてくれる愛のある人たちがいる。今回の記事はそんな人たちへ向けて書いてみることにする。

アメリカやイギリスやオーストラリアなどで暮らしたことのある日本人は山ほどいても、キューバで2ヶ月以上暮らしたことのある日本人はどう見積もっても超マイノリティであろう。

だからこそどんな暮らしをしていたのか記録として残しておくことはとても価値があると思う。たとえそれがぼくのような一般人の書いたものであったとしても。

そういうわけで、キューバで暮らしたお話をするとしよう。

ハバナ大学スペイン語コースで学ぶ→学生ビザ取得

ハバナ大学はとても広い。基本的に誰でも敷地内に入ることができるので是非。建物もとてもオシャレだ。

まず、ぼくがキューバの首都ハバナを訪れたのは3年ほど前のこと。特に研究者でもなければジャーナリストでもない。

ただ数ヶ月キューバで暮らしてみたいと思ったので、ハバナ大学のスペイン語コースを受講し学生ビザまで取得した。

学生ビザの期限は6ヶ月もらえた。実際それよりも前にキューバを離れたが、はっきりとした期限を決めることなく比較的長期の学生ビザを取得することも可能なのかもしれない。

同じスペイン語コースで学んでいた人の中には1年以上にわたって学生としてキューバに滞在し続けている人が何人かいた。

ハバナ大学のスペイン語コースの場合でいえば、授業料は月300ドルなので、1年間の学生ビザ取得には授業料40万円ほど支払う必要があるということだ。(他の学校の場合はよくわからない)

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スペイン語コースの授業や他の生徒について

こうしてハバナ大学スペイン語コースを受講することになった。授業は朝9時からなのでいつも8時すぎには起きて準備をしていた。ちなみにぼくが滞在していたのはドミトリーの部屋だったこともあり、入れ替わり立ち替わり旅人が泊まりに来た。

いわゆるバックパッカーと呼ばれる人たちなので、当たり前ではあるが華麗に夜遊びを繰り広げるので朝は比較的遅くまで寝ていることが多い。

ぼくもよく一緒に夜遊び活動に参加してはいたけど、やはりせっかく授業料を支払ったのでできるだけ学校には行くことにしていた。ちなみに授業に遅刻すると休憩を挟んで次のコマになるまで教室に入ることはできない。意外と時間にきびしかったりする。

ここがぼくの通学路である。セントロ・ハバナからベダドまでのストリート。
中級レベルの時の先生。ぼくは彼の教え方がとても好きだった。

当たり前のことだけど授業はすべてスペイン語で行われる。生徒は分からないことがあればスペイン語で質問して、先生はスペイン語で説明する。

最初中級レベルだったぼくはその翌月には上級レベルに昇格。ここでいう上級レベルがどこまでのレベルを指すのかと問われると説明するのがちょっとむずかしいかもしれない。

英語でいえば日本や韓国でのみ通用するTOEICというテストがある。もしこれに照らし合わせればおそらくハバナ大学スペイン語コースの上級レベルはTOEIC700くらいかなあと言ったところ。

スペイン語での意思の疎通は問題ないとはいえ、やはり専門的な単語には疎いし、母国語で話す内容に比べるとかなり幼稚な会話にならざるを得ない。

まあTOEIC700でも全然話すことができない人もいることを考えれば、こんな指標に当てはめること自体何ともナンセンスな話かもしれない。ただ、日本人の人たちに対してレベル感を伝えるにはこれくらいしか方法はない気もする。

上級レベルになるとほとんど全員ヨーロッパの生徒になる。フランス人は同じラテン語起源ということでそもそもボチャブラリーが圧倒的に豊富だし、ブラジル人なんてもはやリスニングに関してはポルトガル語が話せる時点で問題なし。(ポルトガル語とスペイン語は超似てる)

また、共に学んでいたドイツ人やオランダ人も学生の時にスペイン語をみっちり3年以上は勉強していたというツワモノばかりであった。

ぼくはキューバへ来る前にメキシコ、コロンビアで友人の家に居候させてもらったことでスペイン語を覚えたので、教科書は一度も開いたことがない。ぼくの教科書はメキシコ人、コロンビア人の友人の家族と友達だった。

だから、キューバで初めて学校でスペイン語を学んでみて、現在完了形を意味するantepresenteという意味が分からなかった。スペイン語で現在完了形で表現することができても、その文法名が分からないという。

ただ、本場メキシコ、コロンビアのスペイン語を毎日ひたすら聞いて、ひたすら真似していたせいかリスニング、スピーキングに関してはヨーロッパの人たちに全くを引けを取っていなかった。

ぼくみたいな語学の学び方が一概に良いとは言えないだろうけど、こういう伸ばし方もあるんだよという一例にはなったかなと。

スペイン語留学ならキューバでしょ!名門ハバナ大学に1ヶ月3万円で留学した

キューバの食事には満足できない

一般的な情報としては、キューバという国は他の観光地と比べるとグルメの評価は星がひとつも付かないくらいだろう。ロブスターが安かったり、ラムが安かったりするが、それだけ。

ハバナ旧市街に行って20ドルの食事をしても、セントロ・ハバナで地元のキューバ人に混じって1ドルの食事をしても大した差はない。どちらにしても大した食材は輸入されてこない。もちろんこれはアメリカによる経済封鎖が影響している。

アメリカとキューバは国交が回復したとはいえまだ経済封鎖は続いている。たぶん興味のない人からすれば「アメリカとキューバは国交正常化したんでしょ?じゃあもう仲直りして行ったり来たりできるようになったんだね」という話かもしれない。

しかし、現実はオバマ大統領からトランプ大統領に代わってからは何の進展もないどころかむしろ後退の一途。

朝食は50円の油だらけのピザ

さて、ぼく自身の現地での食生活はどうだったかと言うと、それはもう悲惨なものだった。生活の中心とも言える食事については決してぼくのように過ごさないでほしいという自戒の念も込めて書いておくことにする。

まずは朝食。

セントロ・ハバナのカサに滞在していたぼくは、ほぼ毎日地元キューバ人か貧乏バックパッカーしか行かないようなピザ屋に通っていた。

ピザというものが何なのか分からなくなるくらいに「ザ・油」が大量に含まれていて、ハバナでのぼくの相棒であるレオン(ドイツ人)は「おまえ、それやばいな」と滴る油を見ながらケラケラ笑っていた。それくらいやばい。

ぼくは幸か不幸か食にこだわらないタイプの人間なのでこのピザを朝食としてチョイスしていたけど、今になって考えてみると市場で果物や野菜を買ってきて自分で料理したほうがどう考えても健康的だし経済的。まあ良しとしよう。

イタリア=ピザと脳にインプットされてる人でも、貧乏バックパッカースタイルにてキューバで3ヶ月もの期間暮らしていると「イタリア=ピザ? NO, NO, NO! キューバ=ピザ!!!」と勝手に記憶の中枢が自動変換されることになる。

 

ところでキューバにはCUPとCUCという2つの通貨が存在している。混乱する人が多いけれど下記をしっかりとインプットしておけば何ら難しくはない。

  • 25CUP = 1CUC = 1ドル

呼び方はCUPのほうが「セーウーペー」もしくは「キューバンペソ」と呼ばれている。現地のキューバ人が日常的に使う通貨。

CUCは「セーウーセー」と呼ばれている。こちらは観光客がよく行くレストランやお土産屋などで広く使われている通貨。

 

では、ぼくが朝食としていた油ギッシュなピザはCUPなのかCUCなのか?下記がお店の看板である。

考えるまでもなく分かると思うけどこちらはCUPでの支払いになる。ということで、ピザは日本円でいえば50円くらいから購入可能。

ピザの種類はチーズ(QUESO)、たまねぎ(CEBOLLA)、ハム(JAMON)、チョリソー(CHORIZO)などがある。どれを頼んでもほとんどが100円以内ということ。ハバナ旧市街でピザ1枚オーダーすればおそらくこれの10倍はするのではないだろうか。

行きつけのピザ屋『Habana pizzas』をご紹介

ぼくの行きつけのピザ屋『Habana pizzas』をご紹介。こちらのお店は先ほどの油たっぷりすぎるピザと比べると品質が1,000倍くらい上なのでご安心を。

友達に教えてもらってからここのピザ屋に頻繁に通うようになった。やはり地元のキューバ人しか訪れないので、ぼくのようなチノ(アジア人)が行くとちょっと興味を持たれる。

いつ行っても混んでる人気のピザ屋
キューバではパリッとしたピザが出てくるのは稀だが、ここではパリッを感じることができる。

品質もまあまあな上に価格も1枚1ドル以下から食べることができる。

おそらくこういう地元のキューバ人しか知らないようなお店は、長く住んでる外国人(研究者、留学生、大使館関係者)しか知らないはずである。なので、貧乏バックパッカースタイルの旅人も、キューバではキューバ人用と観光客用のレストランが分けられているという訳の分からん話を鵜呑みにしたりする。

ただ、キューバは観光業で財源を確保してるような国なので観光客がこの国でがっぽりお金を使うことはとても良いことである。

しかしながらぼくのような貧乏スタイルの旅人はやはりそれが難しいと思うので、そんな人たちは地元のキューバ人が集まるレストランを訪れてみても良いかもしれない。良い出会いもそんなところで生まれたりする。

ハバナ大学のすぐ近く。23番通りというハバナでは有名な大きな通りである。キューバ人ならば誰でも知ってるので聞いてみると良いだろう。

参考までに23番通りはスペイン語で「Calle Veintitrés(カジェ・ベイティトレス)」という。

夕食はキューバ人が作ったチャーハン

そして、夕食でよく訪れていたレストランはこちら。

価格帯は300〜800円ほど払えばたらふく食べられるほど。なので、ハバナ旧市街の観光客価格のレストランほど高くはないけれど、キューバ人にとってはかなり高いくらい。ちょうど中間くらいのお店だろうか。

味も結構美味しいし量も多めなのでぼくは毎晩のようにこのレストランでチャーハンを食べていた。ひたすらチャーハン。

宣伝方法が悪いのか、立地が悪いのか原因は定かではないけど、とにかく何曜日に行ってもお客さんが全くいない。店内はガラガラ。クオリティを考えればキューバという国ならば十分に戦えるレベルなのにすごくもったいなく感じた。

ウェイターの人はちょっとシャイで、いつも「algo mas(ほかには何か必要)?」とコソっと尋ねてくれる。ぼくはそれに笑顔で「esta bien, todo bien, gracias(大丈夫、ありがとう)」と返す。

そして、キューバを離れる前日には今まで美味しいチャーハンを作ってくれた厨房のおじさんにも感謝を伝えた。とても明るい人。とても名残惜しかったのを覚えている。

ウェイター
コックさん

もし比較的長めに滞在する人はこんな風に行きつけのお店をつくってみるのもよいかもしれない。何だか自分の居場所がしっかりとこの地にもできたという気分になる。

ここのお店の名前は『Come y Calla』

セントロ・ハバナにあるのでぜひ行ってみてほしいと思う。

ハバナでの昼間の楽しみ方

キューバで3ヶ月もの期間暮らした人なんて日本人の0.01%くらいしかいないと思うので、何をしてるのかという疑問が浮かぶ人もいるだろう。

キューバに数ヶ月滞在する人のパターンとしては下記の3つが考えられる。

  • ぼくのように学校に通うことでビザを取得して長期に滞在する
  • キューバ国内を旅行するためにビザを延長して長く滞在する(たしか3ヶ月までは滞在可能)
  • 大使館関係者や企業の駐在員

ぼくの話に戻すと、先ほど説明したとおりハバナ大学にてスペイン語を学んでいたので平日9時から12時30分までは授業を受けていた。午後は基本フリー、土日もフリー。なので遊ぶしかないわけだ。

ぼく個人のハバナでの過ごし方はこんな感じである。

  • ダンス教室
  • 友達と海へ遊びに行く
  • キューバ人の家へ行く

ありとあらゆる娯楽が存在する日本とは真逆で娯楽と呼べるものがほぼ皆無のキューバ。そんな国で暮らしてみるといろいろと考えることがある。

ぼくの場合、モノへの興味が他の日本人に比べるとあまりないほうなので正直そこまでの退屈さは感じなかったのが実際のところ。

ダンス教室

キューバに来てから始めたダンス教室には週3日くらいは通っていた。ダンスなんて全くの素人だったぼくでもハマるくらいキューバ人と踊ることは楽しかった。

生まれつき音楽を聴きながら身体を動かすことが当たり前のキューバ人。礼儀正しくおとなしくしているのが正しいことと教えられてきた日本人。

どちらが良くてどちらが悪いとかそういう話ではなくて、ただ単純に生まれた環境でこれだけパーソナリティーには差が出るんだなというのが正直な感想だった。

もちろん踊ることがあまり得意ではないキューバ人も少しはいるだろう。でも、国民性として陽気で踊れてちょっとナルシストな彼らのスタイルはどこか人を惹きつけてしまう力がある。

そんな彼らの踊りは男女関係なく最高にかっこいいし、そんな彼らと一緒に踊ることは本当に楽しくて、本気で笑いながら「ダンス最高だわ」と心がそのたびに潤っているのを感じることができた。

キューバで初心者に超おすすめのダンス教室を紹介、ぼくはここでダンスに目覚めた

ダンスなんか大嫌いだったぼくはキューバで踊ることの楽しさを知った

友達と海へ遊びに行く

キューバで海といえばほとんどの人が口を揃えてバラデロという観光地を指すだろう。ぼくはこのバラデロには行ったことがないのでよく分からないけれど、聞いたところによると、綺麗なビーチが広がっており、基本はオールインクルーシブの旅になるみたいだ。

それならば、ハバナにいながらビーチを楽しむことはできないのだろうか。

それが実はハバナから車で30分くらいのところに綺麗なビーチがあるのだ。これはあまり知られていないことと思うので声を大にして言っておこう。

驚くなかれ、そこまで人気のないビーチですらこんなに美しいのである。カリブ海をなめてはいけない。トロピカルでオーシャンビューでラブリーなビーチである。最高。

こんなに人気のないビーチでさえも日本の沖縄以上に美しいし、むしろ人が少ない分友人と行った場合は心置きなく楽しむことができる。

なので、1日中ビーチにいたいわけではないが少しはカリブの海を感じたいという当時のぼくのような考えの人には、ぜひともハバナを訪れた際には行ってみてほしい。

そして、Havana Club(ラム)のボトルを購入してみんなで飲んでくつろぐ。語り合ったり、ちょっと泳いだり、キューバ人のお子様とじゃれあったり、この広い海はあなたのものである。

見た目では分からないだろうが彼はトリニダード・トバゴ人である。

ちなみに行き方はいろいろあると思うが、ぼくの場合はセントロ・ハバナの中華街近くから出ている大きめの車にみんなで乗って行っていた。参考になればと思う。

キューバ人の家へ行く

間違いなくキューバという国で暮らした中で一番楽しい思い出として残っているのはこれだろう。キューバ人が暮らす家に行ったことである。

当たり前のことではあるが、月給30ドルとも50ドルとも言われているキューバではぼくたち日本人はお金持ちである。たぶんあなたがそう言わなくてもそう思わなくてもキューバという国に旅行者として訪れることができる時点で、あなたはお金持ちなのだ。自覚するかしないかは必要ない。

だから観光客の多いオビスポ通りを歩けば、男性の場合だったら「シガーシガー?(葉巻はどう?)」「チカ?(女の子はどう?)」とすれ違いざまに囁かれることがある。

すれ違いざまというのがポイントで、ここではそういった誘いを表立っては行わない。やはりそれも社会主義で常に政府からの監視下にある国の実情を物語っている。他の貧困国だったらもっと必死に誘いをかけてくることが多いが、ここではあくまで目立たないようにである。

 

ただ、そんな人たちだけがキューバ人の姿ではない(というかそういったことをしているキューバ人も根は良い人ということもあるだろう)

ありえないくらいにオープンでびっくりするくらいにフレンドリーなキューバ人。ぼくが出会って時間を共にした彼らの何人が今でもぼくのことを覚えているかは分からない。でもあの時ぼくは間違いなく本気で笑って楽しんだ。

突然家の中に招いてくれるキューバ人は数知れず、そのたびに何の遠慮もすることなくドカドカと入り込んで数時間居座る。これがぼくのスタイルだった。だからこそ彼らとたくさん話せたし、たくさん遊ぶことができた。

もちろん「日本から電化製品を買って来てよ」というお願いをされたりといったこともあった。その一方で、ご飯や飲み物をやたらとぼくに与えたがるようなホスピタリティを持った人たちもいた。

ある感情が芽生えては消え、異なる感情が芽生えてはまた消えた。

今になって思うことは、キューバという国の在り方うんぬんを置いてとにかく彼らと本気で付き合ったこと、楽しんで時間を過ごしたことはやはり何事にも変えがたい宝物になっている。そして、それは確実に正しかったと今ならはっきりと言うことができる。

だから、もしキューバに行く機会があればぜひキューバで暮らすキューバ人の暮らしに入り込んでみてほしい。

突然のゲリラ豪雨のために雨宿りをしていると、ここの家のおばさんが「雨が止むまでウチでくつろいでなさい」と言ってくれた
キューバ人の友人のご両親。友人は不在だったにもかかわらず愛に溢れたおもてなしをしてくれた。
友人宅。哲学や政治について語る彼の姿が印象的だった。
ぼくが一番好きな写真だ。姉と妹。

キューバ人がどれだけフレンドリーか写真20枚と共に説明しようではないか

ハバナでのナイトライフの楽しみ方

みなさんは昼の楽しみ方よりもナイトライフのほうが興味があることだろう。はじめに言っておくと、キューバのハバナにはどデカイ夜遊びエリアが広がっているわけではない。なので、全く情報なしに「さて、夜遊び楽しもう!」となった時にどこに行けば良いかは迷うはずである。

たぶん観光客向けの王道の夜遊びは

  • 『カサデラムシカ』へ行く
  • 『トロピカーナ』へ行く

どちらもショーが中心のクラブで、観光客は入場料も先進国並みに高い。

カサデラムシカについては何回か訪れたが、トロピカーナには行ったことがない。それは高い金を払ってただ観客になるよりも、ダンスが踊れて最高に楽しい場所があるからである。

Fabrica de Arte Cubano(ファブリカ・デ・アルテ)

もともと工場だったところを全面改装して作られたクラブで観光客だけでなく地元キューバ人にも大人気。Fabrica de Arte Cubanoを訳すとアートの工場となる。

とにかく内装はオシャレだし、雰囲気最高だし、色んなジャンルの音楽が流れているし、ここはどこだ?って思うくらいにキューバらしさを感じない先進的なクラブになっている。

クラブそのものが好きならばどの国・地域から来た人でも必ず楽しめるはず。だからナイトライフについては全力をもってこのクラブをはじめにオススメしておく。

下記の映像をぜひ見てもらいたい。ファブリカの雰囲気がとても良く分かる。実際に訪れた際にも期待を裏切らないオシャレさを見せつけてくれるクラブだ。

週末になると「今日ファブリカ行く?」というのが学校での挨拶みたいになる。それくらいみんなが訪れるサイコーにアツいクラブ。

ただし、それだけ人気なのでありえないくらい混雑している。そして、営業開始から少しして到着すると店の周りには信じられない人だかりができていて、入場規制がかかっている。

1時間ほど待って入れれば良いほうで、そのまま入ることができない場合も多々ある。なので、もし行く人がいれば必ず早めに到着して早めに中に入っておくことだ。

ここのクラブの面白いところは踊りたい時は1Fにいくつかのフロアがあるのでそこで踊り、踊りたくない人や疲れて休みたい人は2Fでゆっくりとくつろげるところ。

ふつうのクラブのようにどこに行ってもうるさいわけではなく、しっかりと休憩するスペースもあって、しかも2Fには美しいアートや他のイベントが開かれていることもよくある。これだけ素晴らしい空間をただのクラブという一言で表すのは申し訳ないくらいである。

1830(ミルオチョ)

こちらは通称ミルオチョと呼ばれるレストラン兼バーである。正式名はRestaurant 1830と言う。1830をスペイン語で読むと、ミルオチョシエントトレインタとなってかなり長い。なので、ミルオチョと省略して呼ばれている。

ここの最大のウリは何といっても開放感のある野外のダンスフロアである。野外と言ってもただ外で踊っているだけなのだが、海風を浴びながら踊るのは最高に気持ちいい。

Cuba! Can’t squat but I can still dance 😅💃🏽🙌🏽

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Un pochito de #salsacubana

Luca Forinoさん(@foriluke)がシェアした投稿 –

しかもキューバ人にしても外国人にしても、ここで踊っている人たちはみんなレベルが高い。ダンスが大好きな人たちばかりである。でも優しい人が多くてぼくのような素人でも「こんな風に踊るといいよ」とか「タイミングの取り方はこんな感じ」と教えてくれた。

ぼくがダンスを愛することができるようになったのも、こんな優しくて親切な人たちのおかげだ。他の国でダンスを踊ることがどんな意味を持つのか把握してるわけではないけど、ことキューバに関してはダンスを踊ることは上手さを競うという側面よりも、自分が楽しみためみんなで楽しむためというふうに見て取れた。

外国人の中でもラテンダンスを習っているのは圧倒的に女性のほうが多いので、男性のぼくはラテンダンスを踊りに行く場合、女子9:男子1の割合の中で行動していた。

そんな中で観光客としてキューバに来ていた50代のドイツ人男性、30代のシンガポール人男性とは滞在中にサルサ仲間として踊りに行ったのがとても良い思い出である。

ぼくは異性愛者なので女性に囲まれればとても嬉しいし楽しい。ただ、やっぱりアミーゴは必要である。そんな中でその時その時に応じてサルサを踊りにいくアミーゴが見つかったのだった。

La Gruta

ここは23番通りにあるクラブで曜日によってはキューバ人だらけになる。なので、キューバを感じたい人はとても楽しめるクラブかもしれない。

先ほどご紹介したファブリカとミルオチョはどちらかと言うと外国人のほうが多く訪れるので、「おれはキューバ人がたくさんいるクラブに行きたいんだ」という人にはおすすめできるかと。

音楽は正統派のサルサという日もあればレゲトンだらけという日もある。ぼくはイベントの内容までは把握して通っていたわけではないけれど、レゲトンを流す日はキューバ人が多く見られた気がする。

ハバナのナイトライフではアジア人はかなりマイノリティなので頻繁に声をかけられることになる。男性のぼくでさえそうなのだから、おそらく女性の皆さんは大変だろう。

ちなみにキューバでは男性が女性に声をかけるのは当たり前のことで、美人だからとかスタイルがいいからとかあまり関係がない。とにかく声をかけるのは挨拶というわけだ。

男性のぼくでさえキューバ人男性から1日に何回も声をかけられるわけなので、みんなキューバに行ったら自分が好かれていると勘違いするかもしれない。ただ、本当にキューバ人にとっては知らない人に話しかけることはあくまで超日常的行為なのだ。これは男も女もである。

なので、そんな挨拶大国のキューバを体感したいと思う人は、一人でLa Grutaに行ってキューバ人に囲まれながら踊るのも楽しいだろう。ぼくはたまにやってたけど、何だかどこの世界にいまいるのだろうという感覚になっていたなと。

 

参考:La Grutaへ行く前に!役立つ基本情報 – トリップアドバイザー

マレコンでキューバ人と一緒に歌って語って笑い合う

地球の歩き方やロンリープラネットを読めば紹介したクラブはたぶん載っている。でも、ぼくが自然体で楽しめたのはマレコンでのキューバ人たちとの時間だったのかもしれない。

マレコンというのはハバナ旧市街からベダドまで続く海沿いの道で、ここには朝昼夜いつも人がいる。キューバ人を知りたければマレコンに行くべき。それくらいキューバ人にとっては憩いの場となっている。

たまにクラブに行った帰りに夜遅くマレコンへ行くと、たくさんのキューバ人がなにやら話したり歌ったりしている。特に待ち合わせを決めているわけではないけど人が自然と集まってくるのだ。

そして、面白いことに長いことキューバ人たちと語り合っていた際、「さっきの帽子かぶった奴は何て名前なの?」と一人のキューバ人に尋ねると、「え、わからん、今日初めて会ったからさ」との返答があった。

これにはちょっとびっくりした。だって、今の今まで仲良しみたいに冗談を言い合っていた二人のキューバ人は赤の他人だったのだから。

ちなみにこういうことはキューバでは日常茶飯事である。彼らの使うアミーゴはたぶん全世界誰にでも当てはまるのではと思うくらいに広く捉える必要があるのだろう。知ってても知らなくても出会えばアミーゴ。それがキューバ。

こんなキューバ人だからこそ、他人との距離感なんて存在しないキューバだからこそ、マレコンでアホみたいに笑いあって冗談言い合って最高の時間を過ごすことができたんだ。

もちろんあそこで出会った何百人ものキューバ人とはFacebookも繋がってなければアドレスも電話番号も分からない。でも、それでいいんだ。あそこで出会って語ったことは嘘ではないし、ぼくがあそこで彼らと出会ったことは真実なのだから。

マレコンに行っても何かがあるわけではない。人によっては何にもないしつまらないと感じることだろう。

でもぼくはすごく好きだった。正面から土足でぼくという人間の玄関に入り込んでくるキューバ人との交流。これは何事にも変えがたい最高の思い出である。

マレコンに行けば分かる。マレコンは最高だ。

治安について

ここまで文章を読み進めてくれた人ありがとうございます。ぼくがどれだけキューバに魅せられたかものすごく伝わったかと思う。たぶん引かれるくらいの熱量を感じる文章になっているはず。

あと書いておくべきことは何か考えてみると、やっぱり日本人が海外旅行する時に最重要事項として掲げる「治安」についてまだ取り上げていなかった。

治安についてはキューバを訪れた多くの日本人が言っているように基本的には安全である。

たぶん公表されているキューバにおける犯罪率だとかそういったものは社会主義国という時点であまり意味を見出さないので、とりあえず3ヶ月ハバナで暮らしたぼくの肌感覚で言わせてもらう。

撮影する時以外もカメラを首に掛けたまま歩くことができる

これはかなり大きいことだと思う。日本だったら当たり前のことだけど、例えばぼくがキューバに来る前に滞在していたメキシコやコロンビアではありえない行動である。

その2カ国がどれだけ治安が悪いのかという話は置いておいて、とりあえずキューバではカメラを首から下げていても問題ないという雰囲気が流れているということだ。

実際にはそれでカメラを盗まれた人もいるかもしれないが、観光客の意識としてカメラを現地の人に見せても問題がないという共通認識がある。

治安が悪いという情報がない

観光客が口を揃えて言うのが「キューバは安全だ」ということ。中南米の他の国々もそうだが、例えば南アフリカのケープタウンやジャマイカのキングストンという都市名を聞けば、「治安」というワードをセットで考えてしまう人は多いことだろう。

もちろん窃盗などはあるのだろうけど、殺人等の犯罪に巻き込まれる可能性は限りなく少ない国ということは言えるはずである。

かといって、ぼくは「キューバは超安全な国だよ」と啓蒙したいわけでは全くない。いつだって危機感は必要だし、これは母国にいる時も他国にいる時も。今回書いたことは実際の感覚という話なのでそれを拡大解釈しないで考えてもらいたい。

ヨーロッパからの観光客はこんな風に小さい子供を連れてキューバを訪れる人も多い
夜になると街灯は明るくてこのくらい。真っ暗な通りがほとんどである。

 


タイトルでは全記録と言っているが、ちょっとナイトライフの話題が大きすぎたかもしれない。でも、キューバに行ってみたい日本人の人ははしゃぐの大好きな人が多いはずだよね。

なので、キューバを語る記事としては需要にはしっかり答えたものになっているはずであろう。そう願おう。

また、冒頭でも言ったとおりぼくがキューバの首都ハバナを訪れたのは今からおよそ3年前のことである。それからアメリカとの国交正常化が行われ、インターネットが広く国民に普及し始めた。おそらくぼくが見たキューバは少しずつ変わり始めているはずである。

この記事はキューバに長く暮らしてみたいという変わり者のためというのもあるけれど、それよりも、未来の自分に対して「君はキューバという国でこんな風に過ごしてこんな風に感じていたんだよ」と教えてあげるつもりで書いた。

ぼくは近いうちにまたキューバを訪れるつもりでいる。その時に見るキューバはどんな風に映るのだろうか。良き未来が訪れることを心から願っている。

約12,000文字もの長文を読んでいただきありがとうございました。

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7件のコメント

  1. 私も年始に1週間ほどキューバのハバナへ一人旅に行きました!
    それが初海外だったのですがあまりにも自分に合いすぎて日本に帰りたくないと思うくらいでした。住みたいと思ってるくらいです。笑
    すごく詳しくかかれていて写真など、見たことあるところは懐かしいなぁまた行きたいなぁと思いながら記事を読んでいました
    コロンビアとメキシコでスペイン語を学んだなんてすごく羨ましい環境ですね!どちらも行きたい国です(^^)
    スペイン語留学としてキューバという選択肢もあるんだなぁと思いました!

    1. おーー!キューバ旅行羨ましいです!!
      初海外でキューバが合うと感じるなんて絶対仲良くなれそうです笑
      キューバが好きなら中南米の国はだいたい気にいると思いますよ。日本人で中南米の国に興味を持つ人は少ないのでぜひぜひ今後も情報交換していきましょう!

  2. とても素敵な記事読ませていただきました^ ^
    私も来月観光で初めてキューバに行きます!
    この記事を読んで余計に楽しみになりましたー!!
    ピザ屋やクラブに行ってみたいです!

    1. コメントありがとうございます!
      もうキューバ観光は終わりましたかね?楽しんでいれば何よりです!
      ぼくも久しぶりに行きたいです!

  3. こんにちは
      私も今年キューバに初めて行って来ました。
      楽しかったです、そして社会主義国を感じ非常に興味を持ちました。
      ハバナで留学生として暮らすには、食事が大変そうですね、
      私の場合は、ボリビアで知り合ったキューバ人の紹介で普通の家族の暮
      らしや、物不足を実感経験しました。
      キューバに行く前に荷物を託された彼からいろいろな事を聞きましたが、
      キューバ人が外国に行くにはインビテーションビザが必要で、割と簡単
      にもらえる国は、ロシア・エクアドル・ボリビア・ギアナ三国やカリブ
      の小国とアジア数国だそうですが、他の国にはかなりハードルが高い
      そうです。

      そしてその彼はボリビアに来て、稼いでは雑貨品を持って(24kg位)年
      に1~2回位キューバに戻り、商いをしているそうです。
      だから空港の税関では、私のような観光客は向かって右側をスルーで
      出られますが、沢山のキューバ人は左側で検査を受けていました。

      ラ・ハバナだけ見ていると分かりにくいのですが、今回はバラデーロ
      から15km位離れたカルデナスという田舎町に住む、比較的裕福な?
      (カーサ・パルティクラル=自宅)、彼の家族の家に招待されました。
      その町は観光客など絶対に訪れないであろう所で、貴重な経験をしました。
      そしてそこでいろいろな事を聞いて何故雑貨なのか納得しました。

      革命以来、日に日に暮らしが悪くなり、いろいろな日常品が慢性的に
      不足しているとの事、今後も、体制が大きく変わらない限り続くと・・
      だから彼は、今後も続けると言っていました。
      全てのやり取りは、分かりにくいキューバ訛りのスペイン語でしたの
      で、苦労しました。
      今も彼から、ホワッアップで連絡を取り合っています。

    1. メッセージありがとうございます。ご連絡遅くなりすいません!
      とても貴重な経験をされたんですね。訪れてから3年ほど経ちますがいまだにキューバという国への興味は深まるばかりなので、いろいろお話聞いてみたいです。
      確かに田舎の人はなぜか裕福な暮らしをしている人が多いなあという印象ぼくも持ちました。

      確かに物不足は何より深刻ですよね。市場に行っても「今は売り切れ」みたいな状況が日常にあって、
      モノで溢れる日本とは当たり前だけど全く違うんだなとその時すごく強く感じたのを覚えています。

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